まぁそもそもSurface Duoは日本発売未定なんで諦めるも何もって話なんですけどね。

 どうも、スマホを滅多に買わないろーずです。僕が欲しい条件のスマホがありました。候補はHUAWEI P20 ProかP30 Proでした。

 理由はカメラです。良いカメラで良い思い出を残したいと思い購入を薄々と考えていました。Surface Duoの記事を書いてる時に思い出したました。俺カメラ良きスマホ( Lumia950)持ってるやんと。Lumia950のレビュー記事でカメラ比較を別途するとか言ってたのは気のせいだ。

 金銭的に余裕が出来たんで、連日のSurface Duoの報道で二画面スマホが欲しいと思ってた勢いでZ-01Kを購入。新品実質2万円という破格の値段で購入出来た理由はスマホの寿命。

 2年間という寿命がハードウェア的に正しいかどうかは別として、ソフトウェアアップデートの継続や、それで重くなったOSをSoCが快適に処理出来るか。
 そして何より多くのユーザーが寿命を2年だと決め付けた結果2年以上たったスマホの市場価格が維持出来るか、という意識的な部分も含めて「スマホの寿命が2年」というのは証明されていると思います。そしてこの話も2年説を肯定すると。

 まぁつまり2年経てばスマホの価値は下がり、市場価格も下がるわけです。実際のところM Z-01Kは結構前から5万円切ってましたけどね。でもこの値段になったのは去年末辺り位ですかね。


 という事で数ヶ月ぶりに買ったスマホのレビューをしていきたいと思います。



スペック

OS Android 7.1.2→8.1
SoC Snapdragon 821
RAM 4GB
ROM 64GB
ディスプレイ 片面:5.2インチ 1920×1080
両面:6.8インチ 2160×1920
TFT液晶ディスプレイ
バッテリー 2930mAh
本体サイズ(mm) 151×72×12.1(1画面時)
その他 イヤホンジャック付き
ファンクションボタン付き

 二画面スマホの先駆者、NESのMEDIAS Wの精神的後継機。docomoがZTEと共同して開発。日本ではdocomo独占、中国はキャリア販売文化が薄いためZTEブランドとして色んなスマホサイトで発売、アメリカでもキャリアのAT&Tで販売。

 発売時の値段は税込み9万2664日本円、3888人民元(現レート6万円)、725米ドル(現レート7.7万円)です。現在値崩れしている理由は上記で書いた理由以外にも、日本で破格な値下げがあったから。docomoも契約が必須ながら、500円で投げ売りされていました。本体を売ったらユーザーは稼げてdocomoは在庫が無くなる。一石二鳥ですね。

 海外版、Axon Mとの違いは掴む周波数帯(バンド)の他にもNFCが抜かれています。FeliCaではなくNFCすら無いんです。劣化版ですね。もちろんFeliCaも無く、おサイフケータイ非対応です。docomo端末に対する皮肉も込めてPayPayを使おうか。というかdocomoがiDすら使えない端末発売するんですね…。

 USBはType CでQuick Charge 3.0対応ですが、USBのバージョンは2.0です。ハイスピード対応なので480Mbpsは出ますが、2018年のスマホと考えると…。

 最新のアップデートは6月29日。セキュリティパッチレベルももちろん2020年6月。アップデートはちゃんとしているそうです。Androidのバージョンも8.1になりました。9にはなってないんでナビゲーションバーやダークモードはありません。

 基本的には左画面がメインになります。左画面の裏に全てパーツが載っており、片画面使用も左画面でのみ使えます。右画面のはミリ単位の薄さしかなく、はっきり言ってバランスが悪いです。

 基本的なスペックはこんな感じですかね。一般的なスマホなら少し買うのを躊躇しそうな感じですが、その欠点を二画面であるメリットで押し切れるかどうか、そんなスマホですね。

カメラ

 二画面の真価の1つがカメラ。インカメラ、アウトカメラとそこそこの性能の物を載せるよりも、1つ高性能な物をイン、アウト共に使えるという方が良くないですか?

 それをした1つの例がASUSのZenfone6。フリップカメラと呼ばれるカメラを搭載し、アウトカメラをインカメラとして使用する事が可能です。

 このような感じですね。カメラ自体を動かしてインカメ化すると。二画面スマホは逆です。画面を動かしてカメラの用途を変更するんです。

 これはHUAWEIのMate XシリーズやSurface Duoでも同じシステムで使われており、現状二画面スマホや折りたたみ端末の標準的な構成と言えると思います。インカメが別であるGalaxy Foldが特殊すぎる。

 まぁカメラの使い方が変わる事は分かったと。実際の画質はどうなんだって話ですね。これでケチってたらただ金を使ってないってだけですからね。

 比較対象はiPhone 8とLumia 950。撮った後に気が付きましたがOSが全て違いますね。OSを代表して画質が良いのはどのスマホなのか。

 まずはペプシの写真。最近発売しているジャパンコーラ。ラベル変更後の490mlペットボトルを右手前に撮ってみました。上からM Z-01K、iPhone 8、Lumia 950です。
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 次はより違いが分かりやすいように色のある物として、ルービックキューブの写真です。
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 こんな感じですね。iPhoneが全体的に暗め、Lumia 950が自然な写真になっていますが、M Z-01Kは青が薄いですね。オレンジの部分が黄色っぽく見えるのもその影響?ホワイトバランスが他に比べて精度が悪いという事でせうか。

 Lumia 950の方が良いというどこぞのブログと同じ結果になってしまったわけですが、まぁそういうものだという事でしょう。

 特に理由はありませんが、iPhoneをリストラして撮り続けました。
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 逆光でどうなるか。明暗のメリハリがあるのはLumia 950ですが、見やすいのはM Z-01Kじゃないでしょうか。

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 ボケを意識して撮ってみたら、色合いに変化が。接近しすぎず普通に撮ってみると彩度が低めになりますね。実際の色は後者のLumia 950寄りです。

 楽しくなっちゃってこれ以外にも結構な写真を撮りましたが、決して悪いものではありませんし、通常使いする分には気になりませんね。そもそもカメラを求めて買うスマホでもありませんし。

 最大4倍ズームなのは今時のスマホと比較すると圧倒的に低いのでそこだけ注意ですね。最大解像度は5120×3876、動画は4K30fpsかFHD以下60fps。そこら辺は個人的にはあまり気にしないんでおまけ程度に書いておきました。

二画面操作

 M Z-01Kは4種類の画面の使用方法が存在します。
2020-08-24

 大画面モードは2画面を1つの大きな画面として使用するモード。タブレットライクに使用をする事が出来、電子書籍を読むのに最適です。ちなみに内部的には横画面判定になっています。

 2画面モードは2つのアプリを同時使用するモードです。上記画像がこれですね。左がホーム画面、右がChromeでdメニューを開いている様子です。このモードだと右画面はホーム画面表示が出来ず、ホームボタンを押すとアプリ一覧へ飛びます。

 ミラーモードは同じ画面を左右画面で映すモードですね。ぶっちゃけ用途は分かりません。こんな事も出来るから付けちゃえって感じな気がします。タッチ操作は両方共受け付けるので、両手で両画面操作する遊びは面白いと思ったり。

 通常モードは画面を開いても片画面(左画面)のみを使用するモードです。もはやディスプレイが付いた普通(よりも少し分厚いだけ)のスマホです。ちなみに通常モードを選ばずとも右画面を閉じれば片画面使用出来ます。


 実際のところ通常モードは使いません。通常とは(哲学)。ミラーモードも使う事はないんで、二画面モードか大画面モード、もしくは折りたたんで使うという感じになると思います。


 実使用レビューをするなら大画面モードは可能性を感じるものの物足りなさがあり、逆に二画面モードはスマホの限界に達した、ですね。

 大画面モードは先述した通り横画面になります。つまり横画面プレイのゲームは画面回転せずプレイします。しかしこいつはAndroid。せっかく弄れるOSなんですからこうやって遊びましょうよ。

 バンドリをこうやってプレイしてみたりね。
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 フルコン自慢じゃありません。これデモプレイですから。判定調整+3をしてまともに動くって感じでそもそもバンドリをするスマホではありませんでした。フリックは普通の感覚でプレイしてたら7割くらいはスルーされますし。AQUOS R compactでプレイしてみたらiPhone並みに反応が良かったんで画面のリフレッシュレートの問題ですかね?

 某ガジェット系サイトのライターがコスパ重視企業がまともなスマホを作った時に「ガジェットじゃなくてデバイスだった」というツイートをしていたのを思い出しました。こいつは逆にデバイスではなくガジェットですね。

 PS4リモートプレイも面白い事にならないかなと思ったら、コントローラーの位置が中央にあり特に意味が無いというか、むしろプレイしづらかったですね。

 代わりにコントローラー接続時はこんなプレイが出来たり。
FullSizeRender

 感覚的にはSwitchのテーブルプレイ。もちろんXboxのストリーミングアプリでも同様の事は可。ストリーミングプレイ一番の問題としてスマホをどうするかという部分は大きいと思います。持つのか置くのか。

 PS4のリモプでは仮想コントローラーを置く事で持つという選択肢もありますが、コントローラー接続時の場合は置いていいというか、基本的に置かなきゃ無理ですよね。どうやってコントローラーを持ちながらスマホを置かずにプレイするんだと。

 コントローラーに付けるスマホホルダーなんて物もありますが、少なくともM Z-01Kの場合は本体が重すぎてまともにプレイ出来ないと思います。

 …あれ、大画面の話から結構話が変わってね?話を戻して、二画面プレイは上手い事画面下部の方に操作ボタンが集中しているゲームであれば良い感じにプレイが出来ますが、そこら辺の設定が独自にあるわけではないので発展途上ですね。



 大して二画面の限界ですが、これは悪い意味も含みます。

 二画面であるメリットの1つはマルチタスクが通常通りに行える事。一般的なAndroid端末でマルチウインドウをすると片画面が小さいため、情報量も少なく操作性も悪いです。

 M Z-01Kの場合はいつも通りの縦長画面が2つという構成でのマルチウインドウになるので表示される情報量も操作性も通常通り。

 例えばブログを書く時に完全に感想だけで書くというなら別ですが、スペック表などを参照しながら書く場合に一般的なスマホでは読み書き双方で快適とは言えません。M Z-01Kなら縦長でスペック表も読みやすいし、書き込みもしやすい。

 スマホはその性質上、仮想キーボードの表示が必須となるので、どうしてもキーボード表示部分が占領されるわけです。書き込み操作でマルチウインドウをするには物理的に2画面あった方が快適である事は言うまでもない。

 情報量の多さも大切。アウトプットのみならず、インプットも優れているのが二画面、折りたたみ端末。
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 Wikipedia読むだけでもこんなに違います。これは適当にブログのWikipediaページから飛んだだけですが、関連性の強いページを同時に開く事で読みやすさは格段に上がります。

 片方でブラウザを開き、もう片方で重要ワードをメモったり、YouTubeで映像を見るってのもありですね。

 YouTubeと言えばこんな使い方も。
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 シュガソンを選んだ理由はありません。基本的に再生数の多い曲は歌詞が書いてあるので不要かもしれませんが、マイナー曲やカバー曲となれば別です。

生産性

 よくよく考えたら音楽動画のコメント欄に歌詞が付いてるのっておかしくないですか?だって検索すればすぐ出てくるんですよ?
 でも実際問題として多くのスマホはマルチタスクに向いていないという現実が。メインでiPhone使ってたら実感します。PCだったら1画面でもマルチウインドウでもある程度快適ですよね。これがスマホの限界です。

 Windowsではスナップ機能(ウインドウを自動整列、自動サイズ調整)で4つまで配置出来ます。「サイズなんてかんけーねー」と言い出したらCPUとメモリの許す限り無限に表示出来ます。

 スマホはM Z-01Kですら2つです。このほぼ真四角の画面に4つのウインドウを開きたかったと思っています。ブラウザとブログ作成画面を出しつつYouTubeを聴くことすら出来ないというスマホの限界。

 まぁYouTubeもプレミアムに入ればバックグラウンド再生出来ますし、音楽聴きたいならSpotify聴いてろって話ですね。ではSpotifyを聴きましょう。

 曲選択が面倒くさいです。これはアプリの問題ではありません。OSのシステム的に前後の曲しか選択出来ませんね。iOSも同様です。アプリを開かずにプレイリストを変更する方法は音声アシスタントに任せるくらいしかありません。

 PCじゃどうかというと、同じくアプリを開く必要はあります。問題はその手間。PCならタスクバーをワンクリック、スマホだとタスクボタンを押してタスク一覧から選択。やはり根本的なデバイスの限界がある。

 その限界値まで迫ったけどもそれを超える事が出来なかったと言えるでしょう。そもそも二画面が必要な理由はその切り替えせずに表示、操作出来る事ですから。切り替えの手間が変わらなければ2つ以上のマルチタスクが苦手なのは変わりません。

 Galaxy Foldでは3つのアプリを同時表示されますが、これも結局3つまで。やっぱりスマホはシングルタスク+α程度しか出来ないデバイスだったと。

 Surface Duoだろうとそこは超えられない壁として存在するでしょうから、そこら辺がどうなるかという部分も注目してみたいですね。

総評

 作業効率は上がりますし、二画面で遊ぶ楽しさもある良い端末だと思いますが、12.1mmという厚み、226gという重量から持ち歩いて日常使用をしたいとは思えませんでした。

 おサイフケータイ非対応対応とバッテリー持ちの悪さも欠点。家で寝転がって使う端末としては最高という感じ。

 最近のiPhone+Rakuten Mini(+遊びに行くならLumia 950)という組み合わせは変わらないと思います。

 二画面である事は大きいですが、全画面モードの開拓の余地があるのはWindows10 Mobileを触りだした時に感じたのもと近いですね。世に出ていない使い方をする、ニッチなデバイスで快適に生活するというのは何ものにも代え難い楽しさがあります。

 たった2万円で買ったというのを考えれば元は十分取れています。元値の価値があるかと聞かれると…。しかもdocomo契約をしてメイン端末として使うのは考えられませんね。

 唯一無二に近い価値があるスマホなのでどこかで触れる機会があれば二画面のメリットも広まるんですけどね…。そこら辺も考えて後継機が欲しいですね。

二画面端末の将来

 二画面端末が今度どうなるかという個人的な考察を、M Z-01Kを使った後に改めてしてみたいと思います。

 まずAndroid端末に関してですが、正直期待はしています。選択肢が増える事は良い事だし、一般人目線では既に進化が無くどれも同じと言われるスマホ市場を変えてほしいという願いはあります。

 やっぱりこの手のお遊びガジェットは中国から出てくるんですよ。過去にも魚眼レンズスマホなんてのを発売してたり、最近は赤外線カメラ搭載スマホなんかが出ています。

 インカメラ以外フルディスプレイなスマホも、インカメラを飛び出させるポップアップ型スマホも中国メーカーが最初でした。インカメラを隠す機能なんかも研究されており、ZTEのAxon 20が初搭載機になると言われています。


 このM Z-01KだってZTE発売ですし、Mate XのHUWEIも言うまでもなく中国。非折りたたみで本体背面に画面を搭載したスマホなんてのもありました。

 スマホ市場と中国は切っても切り離せない関係にあるんです。OSで二画面、折りたたみ機能も対応し、今年だけでもHUAWEI、Samsung、Microsoftと二画面、折りたたみ端末が大手から出て市場が盛り上がっているので中華メーカーから二画面端末が出てくる事を期待しています。


 しかし、実用面を考えるなら二画面ではなく折りたたみの方に執着します。結局スマホやタブレットは生産デバイスではなく消費デバイスです。人間のデジタル消費活動の中でゲームは外せませんが、どうしても二画面だと快適とは言えない。大画面を折りたたむ方式の方が優位性があります。

 んなもん知らんと二画面化して出てきたのがSurface Duoでしたが、それは万人向け端末でなければ、万人向けに売っているわけでもありません。最終的にはタブレットを折って持ち運ぶという社会の形になるべきだなと。

 今はその黎明期です。二画面端末ユーザーとしてその行方を楽しみにしています。


 それはそうとて生産デバイスであるPCも二画面化されている事を忘れてはいけない。ノートPCのキーボード部分が画面化しているデバイスが登場しています。

 DuoはDuoでもSurfaceではないDuoとしてZenBook Pro Duoがあります。
 このようにキーボードとメイン画面の間にサブディスプレイがあります。動画ではファイル管理ていますが、BGMを流すアプリやサイト、作業に使う素材を置いておくという事が出来るだけで作業効率は大幅アップです。

 これはノートPCというよりもタブレットな気もしますが、全画面の折りたたみPCもあります。これはどちらかと言えば仕事のデータが送られてきた時に読むデバイスとして良さそう。

 Surface Neoです。二画面PCで、物理キーボードの使用も視野にいれた作りは流石Microsoftと言ったところ。


 まぁこの中ではSurface Neoがベストだと思いますがこれを買うというよりも、Surfaceが登場して2in1のブームが来たように、これから二画面、折りたたみノートPCの時代が来る事を願いたいと思います。こちらはスマホ以上に恩恵の強い分野ですし、趣味とか関係なしに本願です。









 冒頭で書いたHUAWEI端末2つは完全に諦めたわけじゃないので誰か買ってください。