ポケモン25周年で発表された4世代ポケモンのDPリメイク、BDSPが発表されたわけですが、ネット上では主にグラフィックから賛否両論に。グラフィック問題も含めて3つの懸念点があると個人的には思っているので1つずつ語っていきたいと思います。

グラフィック

僕はこの二頭身グラフィック肯定派です。それでも問題点として挙げられますね。

二頭身である最大のメリットはやはり思い出の再現です。15年前に遊んだあの日あの時を最新ハードでより快適に、より綺麗に遊べるというのは誰もが望んでいる事でしょう。それは高グラフィック期待派も同じはずです。

二頭身派と高グラフィック派はただ再現度とグラフィックのどっちを取るかに片寄ってるだけに過ぎません。そして僕を含め二頭身派はこれで満足出来るし期待が出来た。

ゲーム自体ならともかく、これを望んて批判しない二頭身派を『ゲーフリ信者』扱いして叩く人もいます。あまりに殴りが雑で幼稚ではないでしょうか。

ただその上で主張したい。グラフィックがしょぼいと。よく似たグラフィックのゲームとしてSwitchで発売したゼルダの過去作リメイク作品の夢をみる島が挙げられます。が、実際に比較するとしょぼい事が分かります。

意訳すると「お願いだから夢島リメイクとBDSPの同一視はやめてくれ。テクスチャや照明がどうゼルダの世界で活かされてるか。それをポケモンと比較してみ。そこまで似てないよ。」

この人が二頭身派か高グラフィック派かは分かりませんが、二頭身派としても同意見ですね。やるならもっと仕上げてくれと。

BGM

ポケモンの関係者として一番有名なのは増田ァこと増田順一氏ではないでしょうか。彼はBDSPにてゲームフリーク社内で唯一の関係者としてディレクターをすると判明されました。じゃあ誰がBGMを作るんだと。

まぁあの場で発表せずとも増田さんも編曲もすることでしょう。DPPtの戦闘曲はフロンティアブレーン以外は全て増田作曲です。しかし当たり前ですがポケモン世界でBGMが流れるのは戦闘中だけではありません。他はどうなるのでしょうか。

ポケモン世界を作る要素の1つであるフィールドBGMですが、実は増田氏は全く作曲していません。皆無です。街も道路も山もポケモンセンターも。

それほど増田氏が戦闘曲に力を入れているのは理解出来る一方で、制作に関わる人が増田氏しか発表されていない現状ではBGMのリメイクが誰になるのか不明なのは一番の懸念点かもしれません。

ポケモンDPPtでの作曲家は増田氏の他には一之瀬剛氏と佐藤仁美氏がいます。

一之瀬氏は初代ポケモンから作曲に関わる重要人物で、リメイクとして質の高いと呼ばれるFRLGやHGSSでは自分の曲を編曲してる事が多いです。一方でORASではサントラ曲にしか関わっていません。リメイクの評価と作曲編曲は一定の関係性があると思うと少し不安ですね。

佐藤氏はポケモンシリーズでDPが初作曲でした。サンムーンまでは積極的に作曲をしており、剣盾ではDLCでまた作曲に関わっています。

DPPtのBGMは増田氏作曲が20曲に対して、一之瀬氏が47曲、佐藤氏が58曲です。具体例を挙げましょう。僕の好きな曲を挙げていきます。YouTubeのリンクも貼ってあるので良かったら聴きに行ってください。

210番道路216番道路225番道路ハクタイシティズイタウンミオシティナギサシティハードマウンテンチャンピオンシロナ(戦闘前のピアノ)は一之瀬氏作曲です。

スマブラでは唯一道路BGMとしてアレンジがある209番道路を始め、206番道路フタバタウンコトブキシティソノオタウンヨスガシティキッサキシティなどは佐藤氏作曲です。

YouTubeでポケモンのBGMを再生数順検索すると上位に上がるのは(メドレー系を除くと)4、5世代のBGMが多いです。それくらいにBGMへの思い出も大きい世代のリメイクで本人が関わらないとなるとあまりにも大きい欠点になるでしょう。

ハードの変化

ハードの処理性能が上がる事は良い事です。ポケモン単体で言うならドット絵が見れなくなるとも言えますが、オクトパストラベラーを見て分かる通りドット絵のゲーム作りが出来なくなったわけではありません。ゲーフリが3Dを選んだに過ぎず、ハード自体が悪いとは言えないでしょう。

しかし処理性能以外の部分が完全上位互換かと言うとそんなことはありません。特に過去作リメイクをする上で大きな欠点となり得る事は容易に想像出来ます。

例えばハードの携帯性。大きさや重さを考慮すればSwitchよりもDSや3DSの方が持ち運びやすいのは明確です。

まぁ性能より携帯性を求めるならそれこそDSでやれって話になるのでここでは一旦スルーしましょう。

重要なのはタッチ画面です。SwitchはTVモードでもプレイも想定しているため、タッチ操作を前提としたゲームは少なく、あったとしてもJoy Conのジャイロで代用出来るレベルのものだったりします。

ここでDPのタッチ操作を思い出しましょう。ポケッチ、化石発掘、ポフィン作り、バッジ拭き、コンテスト…

これら全て無くすというのは流石に評価にも影響してくるでしょう。ポケッチはこそ必須ではありませんがアニメでも出てきて人気のあるアイテムですし、コンテストもRSEとDPPtならではの要素です。DPPtではタッチ画面を使ったRSEからの進化した要素があるのも特徴。

化石発掘だってジムリーダーが2人も化石ポケモンを使っている以上必要な要素です。まぁこれは地下通路の実装が判明しているので削除よりも快適性への心配ですね。ジムバッチも必須でこそありませんが、DPPt特有の要素として一部から熱狂的に望まれています。

ネガティブな意味だけではありませんが、大きな懸念点ではありますね。

シンオウ神話

ポケモンのストーリーは子供の頃は悪の組織を倒すためのものであり、ガチ勢からしたらチュートリアルでしょう。でも一般プレイヤーが見逃してた壮大なストーリーがあるんです。

剣盾であれば昔の王国におけるザシアン、ザマゼンタの存在に関して考えた事があるでしょうか。あの昔話に語られる剣と盾が他の神話とは違いポケモン本人ではなく道具として語られてる理由などを。

BWであればN体制プラズマ団崩壊後、BW2の新体制プラズマ団が出来ましたが、その違いは分かりますか?BWはポケモンで唯一ナンバリングがあるタイトルで、初代における金銀に次ぐ続編タイトルとしてストーリー人気はかなりあります。

シンオウ地方においては世界の想像神アルセウスや時空を操る伝説ポケモンが登場した作品なだけあって神話がポケモン史上最大に壮大な物語で、現在もなお考察班などストーリーを深掘りした人達にとって人気のある作品になっています。

ただし全ての伏線が回収されているわけではありません。特に今回のPVで強調されていたディアルガとパルキアの融合された像。

ダークライ・クレセリアイベントももう少し深掘り出来そうですし、Ptではありますがボツになったアルセウスイベント、特に神話と関わりが無いヒードランイベントなんかもやってほしいですね。

ちなみにカントウジョウトを除く地方において、シンオウ意外の地方全てでは戦争を行った過去があり、ストーリーで似た再現があります。

  • グラードン・カイオーガ戦争
    →主人公vs悪の組織
  • 双子の王(レシラム・ゼクロム)戦争
    →主人公vsN
  • カロス戦争
    →主人公vsフラダリ
  • 守り神(カプ)vsウルトラビースト(ソルガレオ・ルナアーラ)
    →しまキング・しまクイーン&守り神(カプ)vsウルトラビースト
  • 剣と盾を使った勇者(ザシアン・ザマゼンタ説あり)vsブラックナイト(ムゲンダイナ)
    →主人公(ザシアン・ザマゼンタ)vsムゲンダイナ

シンオウ神話の戦争は1つだけあります。アルセウスvsレジギガスです。両方とも対したイベントが無かったポケモンになりますね。

まぁ流石にこれは期待しすぎでしょうね。語りすぎました。ここまでと言わずとも、少なくともこのシンオウ神話がより深まっていくというだけでもう価値があります。購入確定です。

思い出

まぁ結局最後はここじゃないですかね。

楽しいかどうかなんて所詮感情でしかない。最初から良い先入観を持って楽しめるリメイク作品である以上、楽しめる可能性は高いわけです。

グラフィック比較で上記したゼルダ夢島、夢島を改めてプレイ出来る事こそが一番の喜びなのではないでしょうか。

もし夢島がドット絵リメイク(HD2D的な)だったとしても、二頭身ではない3Dグラフィックであったとしても、楽しめた事には変わらないでしょう。

別にこれはリメイクである必要はないと思います。3DSやWiiUのバーチャルコンソールや他機種の同等の機能もそのためにあるようなもんですし。

ただポケモンに関しては継続しているシリーズであり、大きな方向転換をした事もなく、リマスターは存在せずリメイクという形で過去作を発売しているので、リメイクをプレイしようというだけです。

まぁ要するにとにかく楽しもうぜって話です。僕はめちゃくちゃ楽しみですし、共感してくれる人がいてくれれば嬉しいです。

僕はDPのBGMは日常的に聴く人間なので編曲問題は本当に心配ですが、それでも楽しみにしています。ストーリーも面白いですし、神話も最高なのでプレイし直してみませんか?